保育士の皆さんは、毎日の保育で絵本の読み聞かせはしていますか? 絵本は手元にあればすぐ
に使える、保育士にとって非常に便利なアイテムですよね。
でも、
「なぜ絵本を読むのか」
「読み聞かせの本当の目的は何か」
改めて考えたことはありますか?
先日、『絵本の読み聞かせ講座』に参加する機会がありました。
講師のお話を聞き、絵本は ただの「便利グッズ ❞」ではない、ただ読むだけではない ✨
保育士として、改めて絵本と向き合うきっかけとなる内容ばかりだったんです。
この記事では、講座で学んだ 『絵本の素晴らしさ』『効果的な選び方』『読み聞かせの
ポイント』まで詳しくお伝えします。
すでにご存じの内容かもしれませんが、メディアの普及した今こそ再確認したい、保育現場で
すぐに活かせる学びをシェアしていきます。
絵本の読み聞かせが📚子どもに与える「3つの素晴らしい力」

最近では、「想像することが苦手な子」が増えていると言われています。
テレビやYouTubeなどのメディアは、すぐに「答え(完成された映像)」をくれる便利な
存在ですが、その反面、「自分で考える」余白を奪ってしまう側面もあります。
だからこそ、乳幼児期の絵本の読み聞かせ体験が重要になるのです。
最高のコミュニケーションツール:愛の確認
絵本の読み聞かせは、聞き手と読み手のどちらか一方だけは満足すればいい「一方通行」の
ツールではありません。
- 読み手(保育士)‐‐‐ 「あなたを大切に思っているよ」というメッセージ
- 聞き手(子ども)‐‐‐ 「先生が自分を見てくれている!」という安心感
読み聞かせは、お互いが喜びを感じ合える『特別なコミュニケーションの時間』なんです。
その喜びの積み重ねが、子どもにとって「安心感」や「絶対的信頼感」、つまり「自己肯定感」の確かな土台になります🌱
例えば、1歳児によくある「読み途中なのにページをどんどんめくる」という姿。
一見、お話を聞いていないようですが、実は「次は何かな?」「見て!自分でめくれたよ!」という立派な自己表現(好奇心と達成感)なのです。
その意欲を否定せず、一緒に楽しんあげること。
その積み重ねが、子どもにとっての「愛されている確信」となり、将来困難にぶつかっても
折れない、❝ 生き抜く力 ❞ へとつながっていきます。
【「愛されている⇒生き抜く力」が、よく分かる絵本👇】

ぜひ、裏表紙まで見てくださいね!
感動して、思わず目がウルウルしてしまうかもしれません🥲
乳幼児期の土台作り:聞いて想像する力
乳幼児期の発達過程で身につく、最も大切な力の一つ。それが「聞いて想像する力」です。
この力は、将来に必要となる「集中力」や「社会性」を身につけるための大きな土台となります。
メディアと違い、絵本は「耳から入る言葉」と「止まっている絵」の隙間を、自分の脳内で埋めなければなりません。
まさに絵本は、目に見せない部分を脳内で補完するトレーニングなのです。
身近な大人から絵本を読んでもらい、「楽しかったね」という経験を積み重ねることで、文字
を覚えた際に、文章の奥にある意味を理解する「読解力」が育ちます🪴
ここで大切なのは、保育士自身がその絵本に共感し、子どものと一緒に共有すること。
子どもが何かに気づいたときに、その発見をしっかり認めてあげてください。その「認められ
た喜び」こそが、「楽しかった」というポジティブな記憶につながっていきます。
【「聞いて想像する」が、よく分かる絵本👇】

「えっ、なんで?」「何が起きたの?」と、想像がどんどん膨らみますよ😯
自然と言語習得ができる:言葉の宝庫
言葉は「教えて」獲得するものではなく、生活の中で自然に身についていくものです。
子どもたちは、大人が日常的に使う言葉やメディアから流れてくる言葉を、スポンジのように
吸収します。
ここで忘れてはならないのが、「子ども自身には、その言葉の良し悪しを判断するフィルター
がない」ということ。置かれた環境にある言葉を、そのまま自分のものにしているのです🎒
だからこそ絵本には、日々の生活の中だけでは出会えない、美しい響きや豊かな感性の言葉が「宝の山」のように詰まっています。
「9歳(9つ)までは、読み聞かせてあげましょう」とよく言われますが、
これは、単に読むだけでなく、豊かな言葉のシャワーを浴び続けることで、将来自分の感情を
コントロールし、強く生き抜くための ❝ 心の根っこ ❞ を育てるからです。
絵本を選ぶときは、絵の好みや話題性だけで決めず、まずは保育士自身がじっくり読んでみてください。
「このお話おもしろいな」「この表現を子どもに届けたいな」と感じたものを選ぶと、それ
こそが子どもたちの心に深く響く「生きた言葉」になるはずです。
【「豊かな言葉」が、よく分かる絵本👇】

かっぱがたくさん登場するシーンの、言葉表現に注目してみてください😊
「絵本を聞けない子」は「経験が足りない」だけかもしれない❓

絵本の読み聞かせの時間に、興味がないのか落ちつかず、じっとしていられない子がいますよね。つい「話が聞けない子だな」と決めつけてしまいそうになりますが、実はそうではないんです。
そこには、こんな「まだ経験していないだけ」の理由が隠れているのかもしれませんよ。
コミュニケーションとしての経験不足
絵本は単にお話を聞く時間ではなく、大人の声を聴き、温もりに浸る「安心できる時間」。
まだ、その心地よさを知らないだけかもしれませんね☺️ まずは無理に座らせようとせず、
その子の隣で優しく語りかけるように読んでみてください。
「絵本=心地よいコミュニケーションの時間」という経験を積み重なれば、保育士の話に自然
と耳を傾けるようになっていきますよ。
想像する力のトレーニング中
耳からの情報だけで映像を浮かべるのは、実は高度なスキルです。
今はまだ、その練習の真っ最中💪
まずは、「絵本の中の探しっこ」をしたり、指をさしたものを「本当だ、いたね!」と認め
たりする❝ 共感のステップ ❞ を大切にしましょう。
「自分の気づきを認めてもらえた!」という喜びの体験が、お話に集中する意欲につながり
ますよ。
言葉との出会う機会が少なかっただけ
日常の指示語ではない、絵本特有の「豊かな言葉の響き」に、触れる機会が少なかっただけ
かもしれません☝️
言葉は勝手に身につくもの‼
多彩な言葉のシャワーを浴び続けることで、言葉の面白さや不思議さに気づく瞬間がやって
きます。
その「気づき」の種をまき続けることが、保育士であるわたしたちの役割ではないでしょうか。
保育の質が変わる✨プロの「絵本選び」3つの視点

「自分の好みの絵だから」「今話題の絵本だから」といった理由で選ぶのも素敵ですが、講座
で教えていただいた「プロの視点」を取り入れると、読み聞かせがもっと奥深くなりますよ。
図書館で「バラエティ」を広げる
本屋さんに並んでいるのは、「売れ筋」の絵本が中心ですが、図書館は専門知識を持つ司書さん(プロ)選定した「名作の宝庫」です。
棚の端から一冊ずつ手に取ってみてください🤲
保育士自身が、「このお話、面白いな」「これを子どもたちに届けたいな」と、共感できる絵本に出会うことが、子どもに伝える第一歩です。
永く読み継がれている絵本
発行年数が古い、いわゆる「ロングセラー」絵本もぜひ大切にしてください👏
何十年も本棚に並んでいるということは、それだけ多くの人から愛され、読む価値があると
認められてきた作品だということです。
ページ全体の絵を細部まで観察してみると、作者の妥協なきこだわりや、物語の深さに驚かされるはずです。
その本物の質感が、子どもの感性を豊かに刺激してくれますよ。
昔話は「原作に近いもの」を
例えば『さんびきのこぶた』の原作は、実は非常にシビアで、生きるか死ぬかの知恵比べが
描かれているんです。

「そんな怖い内容を、子どもたちに伝えていいの?」と、わたしも疑問でした。
しかし、
「これは生きるための知恵を学ぶ大切な絵本なんだよ」
「だから大きい子向けの絵本なんだよ」
という講師の方の言葉に、ハッとさせられました。
乳児さんや発表会では、年齢に合った優しい描写の絵本を使い、適正年齢になったら「本当は
こういうお話なんだよ」と、原作に近い絵本を読んであげる。
そんな使い分けをすることで、物語の本当の深さを伝えていきたいですね😉
子どもの心を動かす🫶「読み聞かせ方」のポイント

講座では、読み方のテクニック以前に大切な「向き合い方」についても深い学びがありまし
た。保育中の自分の姿を思い浮かべながら、一緒に振り返ってみましょう。
初見で読まないで!
❝ 初めまして ❞ の状態で読み聞かせてしまうと、どうしても「文字を追うこと」に一生懸命
になり、子どもとの心を通わせる余裕がなくなってしまいます。
事前に一度じっくり読み、絵本の内容を自分の中に落とし込んでおきましょう❗
そうすることで、子どもたちの表情を見ながら、反応に合わせて読むことができるようになりますよ。
また、「これは○○なんだよ」と知識を教え込む必要もありません。
子ども自身が読み聞かせの中から何かに気づき、答えにたどり着く ❝ 発見のプロセス ❞ を、
温かく見守ってあげましょう。
止めない・質問しない・感想を聞かない
読み聞かせを途中で止めてしまうと、物語の世界に没頭している子どもの集中を、大人の都合
で遮ることになりかねません。
また、「次はどうなると思う?」と答えを急かさず、子どもの中にある自由イメージを尊重
しましょう。
読み終わった後に、「どうだった?楽しかった?」と聞くのも要注意!
絵本を聞いた時の感じ方は、子どもそれぞれでOKなんです。「怖かったな」「不思議だったな」「面白かったな」、そんな心に生まれた余韻を大切にしてあげたい。
もし子どもが何かを発見してくれたら、それを「そうだね」「本当だ!」と認めてあげる。
それだけで、子どもは十分に満たされますよ。
まとめ|絵本は子どもへの「一生のプレゼント」🎁

絵本の読み聞かせは、単なる日課や時間つぶしではありません。
保育士が一冊の絵本をじっくり選び、思いを込めて読むことは、子どもの一生を支える
「心の根っこ」を育てることになります。
アメリカの作家レイチェル・カーソンは、著書の中で「センス・オブ・ワンダー」という言葉
を遺しました。
これは、❝ 神秘さや不思議さに目を見開き、驚きや感動を覚える感性 ❞ のこと。カーソンは、
この感性をいつまでも忘れないでほしいと願いました。
そのために必要なのは、立派な講義ではなく、
「わたしたちが住んでいる世界の喜び、感動、神秘などを子どもと一緒に再発見し、感動を分かち合ってくれる大人がそばにいること」
保育士であるわたしたちが、一冊の絵本を通して「わあ、すごいね!」「本当だ、おもしろいね」と一緒に心を動かすこと。
その温かな共有体験こそが、子どもたちの生涯、自分の足で強く、豊かに生き抜くための光
になります。
明日からの読み聞かせでは、ぜひあなた自身も「センス・オブ・ワンダー」を感じながら、
子どもたちと心を通わせる時間を楽しんでみてくださいね。


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