【保育士向け】読み聞かせだけじゃもったいない!絵本で広がる遊びのアイデア集

【保育士向け】読み聞かせだけじゃもったいない!絵本で広がる遊びのアイデア集


たくさんの絵本がある中で、ただ読み聞かせたり、子どもが自分でめくって読んだりするだけで
終わっていませんか?


絵本には、子どもたちの想像力を刺激し、体を動かし、友だちとのコミュニケーションを育む
無限の可能性が秘められているのです。

この記事では、絵本を遊びに活かす具体的なアイデアを、年齢別にご紹介します。
すでに実践している園もあるかもしれませんが、子どもたちの笑顔がさらに輝くヒントとして、
ぜひ最後までご覧ください!


0~1歳児クラス:五感を使い、感情表現を豊かに
出典:こぐま社 おひさまあはは | こぐま社
   偕成社 ノンタンにんにんにこにこ – 偕成社 | 児童書出版社



この年齢の子どもたちには、先生の表情や声の抑揚に合わせて、様々な感情を表現できる
絵本がおススメです。

わたしのおススメ絵本は、

  • 『おひさま あはは』
  • 『ノンタン にんにんにこにこ』


詳しく説明します。




 
【絵本の紹介】

この絵本は、ページをめくるたびに楽しい気分になる一冊です。

お日さまや木、動物たちが「あはは」と笑っている様子様子が描かれています。読み聞かせを
しているうちに、大人も子どももいつの間にか笑顔になってしまう、わたしのイチオシ絵本です。

『おひさま あはは』

こども【遊び方】

子どもたちの笑いを誘いたいので、セリフ通りではなく、

「あはははははーー!」と

「面白い!」「楽しい!」が伝わるように、笑顔で明るく、本当に楽しそうに笑ってくださいね。演技力が大切ですよ!


またページのめくり方にもコツがあります。

本来ならページをめくってから、
「みんな あはは」とセリフを読むことが多いでしょう。そうではなく、

前ページで
「みーんな…」

ページをめくって
「あははははーー!」

と、めくり方と読むタイミングを工夫することで、笑いを誘いやすくなります。

ページをめくる前に

「おひさまが…」

めくっ

「あははははーー!」 です。

試してみて下さいね。




【絵本紹介】

ノンタンの様々な表情が楽しめる絵本です。

にんにんにこにこ、びっくりひゃっくり、ぐすんぐすんなど、リズミカルな言葉とともに
ノンタンの表情が次々と変わる様子が、言葉の習得を促します。

『ノンタン にんにんにこにこ』
出典:絵本ナビ ノンタンにんにんにこにこ | キヨノ サチコ,キヨノ サチコ | 数ページ読める | 絵本ナビ:レビュー・通販


【遊び方】

笑ったり泣いたり、怒ったりビックリしたり、眠たくなったり、ノンタンの顔真似をして
遊びます。

ここでもセリフ通りではなく、表情を真似しやすい工夫をすることが大切です。
例えば…

「えーんえーんえーん ノンタンなきむし なっきっき。」

というセリフは、

「えーんえーん なきむしノンタン」


「いいいの いー ノンタンノンタン いっいっ いー。」

というセリフは、

「いっいっいの いーー」

このように工夫をすることで、真似しやすくなります。子どもたちに合わせて、セリフの工夫をしてみて下さいね!



1~2歳児クラス:体を動かして表現する楽しさ

出典:白泉社 へんなかお|白泉社
   ブロンズ新社 ブロンズ新社 – だるまさんが
   ポプラ社 ぴょーん|はじめてのぼうけん|創作絵本(国内)|本を探す|ポプラ社



だんだんと動きが活発になる1〜2歳児クラスでは、絵本の世界に入り込み、体を動かして表現する遊びに展開していくと、より楽しめます。

ここでのおススメ絵本は、

  • 『へんなかお』
  • 『だるまさんがシリーズ』
  • 『ぴょーん』


詳しく説明します。





動物たちが次々と面白い「へんなかお」を披露してくれます。

ユニーク抜群!

ダイナミックな絵は、見ているだけで思わず笑顔になってしまいます。みんなで一緒に変顔を真似しながら、笑いあえる楽しいコミュニケーション絵本です。

『へんなかお』

【遊び方】

「みんなもやってみて せーの!」
で、へんな顔の顔真似を楽しめるようにしたいですよね。

子どもたちをその気にさせる為には、先生が積極的に顔真似をするようにしましょう。
そうすることで、子どもたちも参加しやすくなるんです。


へんな顔を見せ合ったら、みんなで笑い合いましょう。先生から笑い出すことで、釣られて
笑い出しますよ!

子どもたちが、笑顔になれる瞬間を増やすことが大切です。




【絵本紹介】

かがくいひろし作の誰もが知っている大人気シリーズです。

様々な動きや表情を見せ、ユーモラスで愛らしく、コミュニケーションを取りながら、
声に出して楽しめるシリーズです。

『だるまさんがシリーズ』


【遊び方】

全身を使って遊ぶことを楽しむために、この絵本を活用します。そのため、座ったままではなく、立って遊びましょう。

先生は絵本を片手に持ちながら、だるまさんの動きをやって見せることが大切です。そうすることで、子どもたちも取り組みやすくなります。

子どもたちそれぞれの姿を十分に認めてあげて下さいね。


またこの遊びは、5分程度で取り組めるので、

「少しだけ時間が余ってしまった!」
そんなときに簡単に取り入れられる
ことが最大のメリットです。

セリフも覚えやすいので、場合によっては絵本がなくても取り入れることができます。




【絵本紹介】

子どもたちに親しみのある動物たちが、次々と「ぴょーん」とジャンプする様子を描いた、
とてもシンプルで楽しい絵本です。

ページをめくるたびに、次にどんな動物が「ぴょーん」とジャンプするのかワクワクさせられ
ます。

『ぴょーん』


【遊び方】

この絵本も、全身遊びとして取り入れることができます。

「かえるさんみたいに高くジャンプだよ!」

「いくよいくよいくよー」

と、ワクワク感が高まるような声かけの工夫をしてみましょう。


片足ジャンプでも、両足ジャンプでも、子どもたちなりのジャンプを十分に認め、言葉にして
褒めてあげて下さいね。



2歳児~幼児クラス:複雑な動きと友だちとの協同遊び

出典:金の星社 カピバラの だるまさんが ころんだ (こどものくに傑作絵本) :中川ひろたか/柴田ケイコ – 金の星社
   アリス館 いちにのさんぽ | アリス館
   講談社 『パンダ なりきりたいそう』(いりやま さとし)|講談社
福音館書店 おおきなかぶ|福音館書店



この時期の子どもたちには、少し複雑な動きや、友だちと一緒に協力して楽しめる絵本が
ぴったりです。工夫次第で2歳児クラスでも十分に楽しめます。

わたしのおススメ絵本は、

  • 『カピバラさんのだるまさんがころんだ』
  • 『パンダたいそう』シリーズ
  • 『いちにのさんぽ』
  • 『おおきなかぶ』


詳しく説明します。




【絵本紹介】

『パンダのおさじ』シリーズでお馴染みの柴田ケイコさん、『おおきくなるということは』の
中川ひろたかさんの絵本です。

カピバラたちが、子どもたちの大好きな遊び「だるまさんがころんだ」に挑戦します。思わず
笑ってしまうような、意外な動きや表情がとても魅力的です。

出典:金の星社 カピバラの だるまさんが ころんだ (こどものくに傑作絵本) :中川ひろたか/柴田ケイコ – 金の星社


【遊び方】

友だちと一緒に遊べる全身遊びとして取り入れてみましょう。

友だち2、3人同士で手を繋いで体を揺らしたり、お尻をくっつけたり、肩を持ってみたりと、友だちと一緒にを存分に楽しめること間違いなしです。

友だちと一緒に取り組むため、約束事も伝えてあげて下さい。

「約束事を守る」「友だちと一緒に」
を、始めていきたい時期にピッタリの遊びです。


また、カピバラさんの表情もとても面白いので、動き+表情で真似して遊んでみても楽しいです。子どもたちのが一生懸命にする、可愛い動きや表情に注目してみて下さいね。




【絵本紹介】


パンダの親子が楽しく体操をする様子を描いた、参加型絵本です。

シンプルで覚えやすいリズミカルなかけ声と、パンダする真似しやすい動きが特徴です。
可愛らしいイラストと、ページをめくるたびに繰り返される動作が、とても楽しくなります。

『パンダたいそう』シリーズ


【遊び方】


こちらも、全身遊びで取り入れてみて下さい。

この絵本はシリーズになっているため、2人組になって取り組める動きがある絵本もあります。子どもたちの発達状況、年齢に応じて、選んでみることをおススメします。

また、少し危ないなと感じる動きもある為、そのページは避けたり、動きを工夫したりして
取り入れてみてましょう。




【絵本紹介】

「いち、にの、さんぽ」というリズミカルな言葉に合わせて、いぬさんやくまさんなど、お散歩の途中で出会う生き物たちと触れ合います。

お散歩の楽しさや、小さな発見の喜びを温かく伝えてくれる一冊です。

『いちにのさんぽ』


【遊び方

歌遊びのように遊ぶことができます。

゛いちに いちに いちにのさんぽ ”
で、歩きます。

゛さんぽあるいて ”
で、友だちと向かい合います。

゛こんにちは ”
で、友だちと「こんにちは!」と挨拶をかわします。


゛いちに いちに ~ ”

で、別の友だちを探し歩きます。




【絵本紹介】

『おおきなかぶ』は、ロシアの昔話を再話した絵本です。

「うんとこしょ、どっこいしょ」という繰り返しの言葉が特徴的で、子どもたちが声に出して楽しむことができるのが魅力です。力強くあたたかみがあり、協力することの大切さや、
ねずみのような小さな存在でも役に立つことの面白さを伝えています。

『おおきなかぶ』


【遊び方】

簡単な劇遊びとして遊んでみましょう。誕生会などのイベントで取り入れても楽しいです。

「おばあさんはまごをよんできました」のセリフは、

「○○くーん」「はーい」

のやり取りに変更すると、1、2歳児でも進めやすくなります。


「まごはおばあさんをひっぱって、おばあさんは…」のセリフは、

「みんなでひっぱるよ せーの」
などと、進めやすいようにセリフを工夫します。


まとめ|絵本は無限の遊びの宝庫!



いかがでしたか?


読み聞かせに加えて、

絵本を「表現する遊び」
   「体を動かす遊び」
   「友だちと一緒にできる遊び」のきっかけ

として活用することで、子どもたちの五感や社会性を育むことができます。


短時間でも、子どもが大好きな絵本を使って遊ぶことは、子どもたちの豊かな発想力と
「楽しい!」という気持ちを大きく引き出します。


ぜひ、今日から絵本を読み聞かせにとどめず、遊びの中に取り入れてみてください。


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