あなたが保育士として受け持っているクラスに、発達が気になっているお子さんはいますか?

どうしていつも落ち着きがないの…?

何回注意しても笑っている…

他の子と明らかに何か違う…
そんな不安から、頭を抱えてしまっている保育士さんは少なくありません。
- どう対応したらいいか分からず、暴言を吐いちゃった…
- 誰も助けてくれなくて…、叩きそうになった…
という経験がある方もいるのではないでしょうか?
だからこそ、発達が気になる子どもへの理解を深め、対応の引き出しを増やすことが大切なんです。
今回は、元保育士のわたしの経験をもとに、「発達障がいの基本的な知識」と「保育現場での対応」をお伝えします。
保護者対応ではなく、保育士と子どもの関わり方に焦点を当てて解説していきます。
子どもたちの健やかな成長のためにも、保育士としての自信につなげるためにも、一緒に学んでいきましょう🤝
『発達障がい』と『グレーゾーン』の基本的な理解

「落ちつきがない」「他の子と違う」…、その子の気になる行動に不安を感じるかもしれませんが、曖昧な認識のままでは適切な対応は見えてきません🙅♀️
まずは、『発達障がい』と『グレーゾーン』の基本的な定義と特性を理解することが重要です。
『発達障がい』とは
発達障がいとは、生まれつきの脳機能の特性(偏り)により、コミュニケーションや社会性、行動面などに困難さが現れる状態です。
診断名としては、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障がい(LD)などが知られています。
これは「病気」ではなく、その子の個性であると理解しましょう。
『グレーゾーン』とは
グレーゾーンは医学的な診断名ではありません。
発達障がいの診断基準は満たさないものの、「落ちつきがない」「集団行動が苦手」「コミュニケーションがぎこちない」など、発達に心配な特性が見られる。
そうした子どもに対して、日常生活や集団生活で支援が必要だと、考えらえる場合に使われる言葉です。
発達障がいorグレーゾーンじゃないかと感じたら

子どもの発達に疑問や不安を感じたら、1人で抱え込んではいけません。まずは、冷静かつ客観的に対応しましょう。以下の3点は、元保育士のわたしが実際にやっていた対応です。
- その子の具体的な姿を共有しあう
- 保護者からさりげなく聞き出す
- 定期的な観察と記録をルーティンにする
保育士としてのあなたの不安を増幅させないためにも、ぜひ参考にしてみてください。
その子の具体的な姿を共有しあう
気になる子どもがいる場合は、担任一人で抱え込まないことが何より大切です。
携わる機会の多い保育士、主任、園長を交えて、その子の具体的な姿(気になること、困っていることなど)を共有しましょう☝️
複数の目で子どもを見ることで、気づかなかったことや、特定の場面での行動パターンが見えてきます。
チーム全体でサポートする体制を整えることで、担任の心理的負担も軽減されます。
保護者からさりげなく聞き出す
「発達障がいかもしれません!」と、直接的な伝え方は絶対にNG。
普段のお迎え時などの何気ない会話の中で、「お家ではどんな遊びが好きですか?」「夜は眠れていますか?」など、さりげない質問から情報を得ていきます☝️
園と家庭で、どのような違いがあるのかを知るヒントとなります。
定期的な観察と記録をルーティンにする
「他の子と違う」「いつも困らせる」というだけで、「発達障がいかもしれない」と安易に決めつけるのはNG。
観察と記録を丁寧に行い、その子を客観的に把握することが大切なんです☝️
次のセクションで、記録がなぜ大切なのか、その理由を詳しく解説します。
定期的な観察と記録がなぜ必要なのか

観察して記録を取ることで、事実に基づいた以下のような分析が可能になります。
- 他の子と比べないため
- 成長や変化を可視化できる
- 適切な援助を検討しやすくなる
では、なぜこれらがそれほど重要なのか、詳しく説明していきます。
他の子と比べないため
敵的な記録により、「みんなはできるのに、この子はできない…」と比べるのではなく、
「この子が出来ることは何だろう?」などと、その子自身に焦点を当てることができるんです。
さらに「以前と比べてどう変化したか」という視点で、子どもを見ることもできます。
その子なりの成長を捉えることで、適切な対応につながります☝️
成長や変化を可視化できるから
継続的に記録を取ることで、特定の行動が「減った」「増えた」「発達の質が高まった」といった成長や変化を客観的に把握できます。
例えば、「叩く行動が週5回から週2回に減った」「声かけに反応するのが早くなった」など。
これは、保育士自身の対応に効果的であったことの証にもなります✨
適切な援助を検討しやすくなるから
記録をすることで、その子の特性がよりはっきり見えてきます。
そのため、漠然とした「気になる」という感覚から、「こういう場面で困っているようだ」といった具体的な課題が見えてきます。
課題が明確になれば、「次にどんな援助が必要か」という具体的な対応も考えやすくなり、「視覚的な支援を増やそう」など、その子に合った支援方法が見つけやすくなるんです☝️
どうやって記録したらいいの?

それでは、具体的にどう記録をしたらいいのでしょうか?
今からご紹介する方法は、わたしが保育士時代にやっていた記録の仕方です。特に難しくはありませんので、よかったら参考にされてみてください。
【記録媒体】
| 普通のノートでもルーズリーフ形式でも、使いやすいものを選びましょう。 |
【記録項目】
| ①日付、その子の月齢 | ○月○日 ○歳○か月 |
| ②気になる行動 | 例:外遊びに誘ったときに、声をかけても○○遊びを止めなかった |
| ③成長した姿 | できるようになったこと、良かった面 (例:絵本を最後まで、座って見られた) |
【記録の形式】
| 箇条書きでOK。客観的な事実を分かりやすくに記すこと。 |
自分が見返すためなのはもちろんのこと、保護者から相談にすぐに対応する、療育や診察時に専門の先生へ共有することを考慮して、記載をするようにしましょう。
発達が気になる子へはどう向き合うべき?

記録を通して子どもの特性を理解したはいいけれど、「発達が気になる子」とは、保育士としてどう援助すればいいのでしょうか。
ここでは、私が実際に意識していた3つの視点を紹介します。
- 1対1の関わりを「意図的に」増やす
- プラスの言葉かけを「意図的に」増やす
- 「注意する」ではなく「教える」に変換する
何も難しいことではありません。子どものことを深く理解し、保育士自身のストレス軽減の
ためにも重要な視点ばかり❗具体的にどういう援助なのかを説明していきます。
1対1の関わりを「意図的に」増やす👩👦
その子との個別の触れあいを、❝意図的❞ に増やしてみてください。
【対応ポイント】
| その子が参加している遊びの輪に加わる |
| 隣に座る、おしゃべりする、抱っこする、膝に座るなど、スキンシップを含めた関わりを |
| おしゃべりを楽しむ(目を見て、簡単な言葉で) |
1対1で過ごす時間を増やすことで、これまで気づきにくかった、その子のプラス面がよく見えるようになるんです☝️
さらに、子どもは「自分を見てくれている」という喜びが満たされ、自己肯定感が高まり、これまでのマイナスの行動がプラスの行動へと変化するきっかけになります。
プラスの言葉かけを「意図的に」増やす💖
日々の保育を、よく思い返してみてください。
その子に対して、「叱る」「注意する」といったマイナスな声かけが、多くなっていませんか?
言葉がマイナスに偏ってしまうと、子どもも先生も心が疲れてしまい、お互いにストレスが溜まる悪循環になりがちです。
【対応ポイント】
「褒める」「感謝する」といった、プラスの言葉をかける「チャンス」を自ら作ること!
「これ運ぶの、手伝ってくれる?」
「ありがとう、とっても助かったよ!」
ポジティブな言葉かけを識的に増やしていくのがおすすめ✨
また、できた行動はもちろん、「やろうとしている姿勢」や「ちょっとした頑張り」も見逃さずに伝えることが大切です。
「注意する」ではなく「教える」に変換する🧠
注意をする際は、「𠮟責する」のではなく、「教える」という考え方で対応ましょう。
「𠮟責」だと怖い顔で怒ることになりがちですが、「教える」という意識でいれば、自然と「どう伝えれば分かりやすいかな?」と落ち着いて言葉を選べるようになります☝️
【対応ポイント】
| 「短く、わかりやすく」 | 長いお話は子どもに届きにくいため、シンプルで簡潔な言葉選びを |
| 「自分ならどう言われたいか」を考えて | 自分に置き換えることで、適切な伝え方が見えてくる |
| 「注意する場面」を決めておく | 「友だちが嫌がること」や「怪我につながる行動」など、これだけはしっかり伝えようという自分なりの線引きを持っておく |
あらかじめマイルールを決めておくことで、その時の気分に左右されない、一貫性のある優しい関わりができるようになりますよ。
まとめ|子どもの個性を理解し、その子に合った対応を!

発達が気になる子どもへの対応は、保育士にとって大きな大きな課題です。
しかし、適切な知識と対応方法を身につけることで、その子らしい成長を支援できるようになります。
🌟対応ポイントのおさらい
①園全体で情報を共有し、チームで支援すること。
②定期的な観察と記録により、その子自身の成長に焦点を当てること。
③1対1の関わりとポジティブな言葉かけを増やし、信頼関係を築くこと。
子どもはみんな同じではなく、それぞれに合った対応が大切。
その子の個性と特性を理解し、丁寧に関わることで、子どもたちはのびのびと成長していけます。そしてそれは、保育士自身の成長とやりがいにもつながるのです。
だからこそ、焦らず一歩ずつ、丁寧に、プラスの気持ちで進んでいきましょう❗



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